「楽園の魔女たち」

主な登場人物
エイザード 魔術師の塔”楽園”の主。鷹揚で人を食った性格だが、4人の少女を弟子に取り、魔術の修行を続けている。
ごくちゃん エイザードの飼っている使い魔。何の役にも立たないくせに大食らい。怒ると口から火を吐き、雨が降ると体が分裂する。
ファリス 剣術家の娘。一見美少年風だが、外見に反して内気で口べた。人の頼みを断れない性格が時に災いを呼ぶ。
ダナティア 帝国の王女で語学に堪能なとびきりの美少女。天上天下唯我独尊を地でいくが、カエルだけは大の苦手。
サラ 女性ながら神殿の学舎の首席だった。本好きで冷静沈着だが、実は常人にははかりしれない性格の持ち主である。
マリア 見た目も性格もひたすら無邪気なお子様タイプだが、実は人妻。特技は家事全般に動物と仲良くなる事。
ナハトール エイザードの友人の自由剣士。物好きな性格で面倒見がよく、”楽園”の食事係をつとめている。
アシャ・ネビィ ヨンヴィル国騎士団の虹の谷支部長。エイザードを天敵といいながらも、不思議な友情を感じているらしい。

タイトル・あらすじ
楽園の魔女たち〜賢者からの手紙〜
 

「魔術師見習い大募集!」公認魔術師エイザード ─  かれの呼び掛けに集まったのは、いずれ劣らぬ変人揃い。すべての学問に秀でたサラ、プライドが高く語学に精通しているダナティア、剣の腕にかけてはピカ一のファリス、想像力豊かなマリアの女性四人。それぞれの思惑を胸に、騎士兼料理人のナハトールと使い魔のごくちゃん共ども、虹の谷の”楽園”で修行に励むことになるのだが・・・・・・。

 

楽園の魔女たち〜とんでもない宝物〜
 

エイザードとその一行は、ゴーリアスと名乗る騎士から、ある少年と引き合わされた。彼の名はウィルフレード、ベルツ=レクサ王国の第一王子である。王子直々の依頼とは、敵国プラガに囚われた父王を魔術師(エイザード)の力で救出してほしいとのこと。彼の話では、今回の紛争の原因は、両国の境界線となるホラット山に眠る伝説の宝物にあるという。エイザードは条件を出して、依頼を引き受けるのだが。

 

楽園の魔女たち〜七日間だけの恋人〜
 

すべての発端は、ファリスの弟・アルケイドの”楽園”訪問にあった。瓜ふたつの容貌を持ちながらも、まるで性格のちがう彼が突然の腹痛に苦しんだ末に、姉に託したのは、アジェンダ島のアルフォイ家を弔問に訪れることだった。急遽、エイザードの魔法で、スフェルズの港に飛ばされたファリス。そこで待っていたのは、フレイと名のる、ファリスの婚約者となるべき青年だったのである・・・・・・!?

 

楽園の魔女たち〜銀砂のプリンセス〜
 

祖父の命で、灼熱の砂漠ゴルダへと旅立つことになったダナティア。そこは小さな部族間の衝突が絶えないばかりか、犬猿の仲の兄皇子が居住する危ない場所でもあった。エイザードの怪しげな術で、ご丁寧にも砂漠の真ん中に送りこまれた彼女は、突如現れた巨大砂ナマコ(byダナティア)に襲われ、気をうしなった。再びまぶたを開けた時、ぐるぐる巻きにされた屈辱に堪えない彼女の姿があった。

 

楽園の魔女たち〜ドラゴンズ・ヘッド〜
 

そもそも発端は、小鳥のヒナを救けようと木に登り、不覚にも頭から落下したことだった。幸い命に別状はなかったものの、変化はまず嗜好にあらわれた。食欲対象は生肉に限定された。そして数日後、自らの肉体が野獣のごとく変貌。おまけに口から炎を吐く”熱き男”へと異変はエスカレートしていった。ああ、彼こそ ─ ヨンヴィル国騎士団虹の谷支部長アシャ・ネビィ二十四歳 ─ その人であった。

 

楽園の魔女たち〜この夜があけるまで〜
 

税務院きっての切れ者ヴェラトラム・ササは、お調子者の金満家パガスの家に乗り込んだ。狙いは所得隠しを暴くことである。抜かりない仕事捌きで、ガサ入れは成功に終わる。しかし、そこで所得隠しの品「呪いの壺」を割ってしまう。その後、彼(いや彼の周り)を襲う不幸な出来事の数々。この呪いを解くべくエイザードは、秘密兵器(!?)マリアをヴェラトラム宅に家政婦として送り込むが・・・。

 

楽園の魔女たち〜スウィート・メモリーズ〜
 

”楽園”の友人たちに祝福され、ダナティアは祭壇へ進む。待っているのは伴侶となるはずの人。花婿と誓いの接吻を交わそうとして顔を見ると、な、なんと大の苦手なカエルではないか!! 悪夢から覚めたダナティアを本当の悪夢が襲う。虹の谷の訪問者 ─ その名をクリスティン・マリエル ─ 実の母親と、バカ師匠エイザードが恋に落ちて・・・・・・!?
ほか夢あふれる短編を三編収録。

 

楽園の魔女たち〜大泥棒になる方法〜
 

伝説の大泥棒・<ウォルスの霧>が現れた。オーガンの街が湧くなか、ヨンヴィル国騎士団虹の谷支部・支部長アシャ・ネビィは、へっぽこ魔術師エイザードの弟子ファリスとともに馬術競技大会へ向かう。その道中、スリにお金はもとより大会の参加証まですられてしまう。困ったアシャ・ネビィは、いかにも人の好さそうな中年の男の家に泊めてもらうことに。それがとんでもないことに・・・・・・。

 

楽園の魔女たち〜課外授業のその後で〜
 

生徒の大半が問題児という<リトラド学園>において、学長が何者かに襲われた上に丸裸で放置されるという怪事件が発生。亡き伯父の後を継いで、学園の理事長となっていたティルティスは、事件の調査をかつての学友で魔術師エイザードの弟子サラに依頼する。だが、彼女は教師として学園に赴任するやいなや、いつも通りのマイペースで、この荒れ果てた学園をさらなる混乱の渦に巻き込むことに・・・。

 

楽園の魔女たち〜不思議の国の王女様〜
 

気がついた時、ナハトールは魔法のかかった鎖でぐるぐる巻きにされていた。 ─ エイザードの弟子たちと連続髪切り魔が現れたイレインの街を訪れたところ、あろうことかクマのぬいぐるみにさらわれたのだ。待っていたのは、自分を「女王様とお呼び」という魔女=クイーン・フェムだった。誘拐の目的は、エイザードをおびきよせるためだ。ところが、エイザードは原因不明の病に伏していた。

 

楽園の魔女たち〜薔薇の柩に眠れ〜
 

虹の谷の”楽園”に奇妙な荷物が送られてきた。それも着払いで・・・・・・。寝椅子をまるごと梱包したようなそれは、棺桶のようだ。添えられた手紙はエイザード宛なのでどうせ誰かの嫌がらせだろうと呑気な弟子たち。ところが真夜中棺桶が中から開かれた。勢いよく開けたため、重し代わりに載せてあった壺が割れ酢キャベツまみれになったその男こそデヴァイン・フロウ ─ 悩める吸血鬼であった。

 

楽園の魔女たち〜ハッピー・アイランド〜
 

海辺に打ち上げられた一本のガラスびん。中には意味不明のメッセージが入っていた。キーワードは”ドクター・カプラー” ”魔術師組合”、そして”虹の谷”。組合の長老からこの件を一任されたエイザードは、ドクター・カプラーの謎を解明するため、ファリスとサラを差し向けた。一方、不運を絵に描いたような探偵ルーファスも、その不幸さゆえカプラーの病院に入院するはめになるのだが・・・。

 

楽園の魔女たち〜星が落ちた日〜
 

四人の弟子たちがのんびりと過ごしていた夜。突如、虹の谷を謎の隕石が襲った。数百年にわたってこの地にあった魔術師の塔も崩れ落ちた。天空を覆いつくした光球と、その破壊の軌跡は楽園崩壊を意味していた。一向は魔術師組合からチャクン・ハリに留まることと、師匠エイザードとの接触を禁じられる。しかし、それ以上に堪えがたいのは本部の魔術師(見習い含む)たちの好奇の視線であった。

 

楽園の魔女たち〜間違いだらけの一週間〜
 

ローカイドの高級住宅街に”魔術師の館”を構えた魔女たち。ところがお客がこないので、倹約生活を送っていた。そこに一人の少女がやってきた。待望のお客様第一号だ!! ところが話を聞いているうちに、少女は家出してねぐらを探していたところ、空き家と思って入ってきたという事実を知る。つまりお客ではなかったのだ。現状を打破すべく、サラは市場で露天スペースを確保してくるが・・・・・・。

 

楽園の魔女たち〜月と太陽のパラソル(前編)(後編)〜
 

(前編)
マリアに速達が届く。 ─ レディ・イネス危篤。イネスとは夫ジェイルの母親。つまりマリアにとっては姑である。慌ててバードホールの館に向かうマリア。ところが、危篤のはずの義母はぴんぴんしていて嫌味まで言う始末。しかも、三日後に行方不明になったジェイルの葬儀をとりおこなうという。生死も不明なのに葬儀をあげることにショックを受けるマリアの前に、エイザードが現れて・・・・・・。

(後編)
無人島にて、マリアは行方不明の愛しのダーリン・ジェイルと感動の再会をはたす。が、よく見ると瞳の色も、顔立ちも違う。 ─ 青年は別人だったのだ。うろたえるマリアのもとに、バリー船長を筆頭に集まる海賊<アホウドリ号>の面々。手下の一人が洞窟に扉があるのを見つける。いぶかりながらも、しめってすべる洞窟を進みゆくマリアと海賊たち。扉の奥でまっているものとは・・・・・・!?

 

楽園の魔女たち〜天使のふりこ〜
 

自殺を思いとどめた十六歳の少年が魔術師の館を訪ねてきた。きけば、世にも珍しい<天使時計>を壊した代償に主人から預かった大事な金貨を取られたらしい。少年の手に残ったのはどうみても最初から壊れていた様子のガラクタ時計。魔術師のひとりは、詐欺師からだましとられた金貨九枚に上乗せして返してみせるというのだが・・・。(天使のふりこ)
珠玉の短篇計4作を収録。

 

楽園の魔女たち〜ミストルティンの矢〜
 

『禁断の魔女たち〜赤い誘惑』 ─ ダナティアが即座に有害図書に指定して床へ叩きつけた本である。”楽園”のメンバーをモデルにして書かれたデッチアゲ小説はこれ一冊ではなかった。時を同じくして妙な依頼も増え始めた。そのほとんどが自称ファンによる妄想願望入りの依頼である。これに手を焼いた楽園側は、元凶となった”ニセ楽園小説”の作者をみつけだすべく動きだしたのだが・・・・・・。

 

楽園の魔女たち〜楽園の食卓(前編)(中編)(後編)〜
 

(前編)
魔術師組合、昇給資格試験の受験者控室では、試験を終えたばかりの”楽園”の四人 サラ、ファリス、ダナティア、マリア が、神妙な顔で結果をまっていた。ようやく発表かと思いきや、出動要請がかかる。場所はコト・モルノ、依頼主はレイトワ皇子殿下。ダナティアの三番目の兄である。依頼内容は、誘拐されたレイトワの愛する婚約者・アンジェラ姫を奪還してほしいというものだった!?

(中編)
魔術師組合本部にて、赤の長老ユーマは、ファリス・サラ・マリアにむかってはっきりと告げた。 ダナティアが辞表を提出した、と。それは、ダナティアが帝国の皇帝代理として軍をひきいて、戦が始まったことを意味していた。帝国の捕虜となった夫のジェイルを救うため、またダナティアを説得するため、帝国にむかったドラゴンのガーガとマリアを待っていたのは、無常な矢の攻撃であった!!

(後編)
恐怖が争いをまねき、争いはうらみをのこす。怒り、おそれ、憎しみの輪が、つぎつぎとつらなり、あらたなる戦につながっていく。望む望まざるにかかわらず戦いの最中にある愛しき者たち。エイザードは言う。あの子たちは自分が世界を守ってやろう、なんておごりはこれっぽっちもないですよ。いまはただ友人のために、おたがいを思いやって懸命に行動している・・・と。楽園の魔女たち感動の最終回。

 

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